東アジアや中央アジアを中心に広がった大乗仏教では、肉・魚・卵などの動物性の食べ物全般を避ける傾向があります。 また中国仏教の観音信仰では牛肉を食べない人がいます。 肉を食べてもよいとされる上座部仏教においても、積極的に生き物を殺して僧侶に肉を提供することや肉に関する仕事に就くことはタブーとされています。精進料理では、肉や魚、卵などはもちろん、牛乳やバターなど、動物由来の食品は使いません。 さらに、野菜の中でも、ニンニク、ニラ、ねぎ、らっきょう、ノビルなどのネギ属のものは、「五葷(ごくん)」と呼ばれ、使ってはいけないとされています。 これらを食べると、欲情や怒りの感情が刺激されると考えられていたそうですよ。五戒とは、まとめると以下の5つです。
- 不殺生戒 ふせっしょうかい … 生き物を殺さない
- 不偸盗戒 ふちゅうとうかい … 他人のものを盗まない
- 不邪淫戒 ふじゃいんかい … 不倫や浮気をしない
- 不妄語戒 ふもうごかい … 嘘をつかない
- 不飲酒戒 ふおんじゅかい … お酒を飲まない
仏教の禁忌は?仏事における代表的な8つのタブー
- 8つのタブー
- ① 忌み言葉を使ってはならない
- ② ご法要は祥月命日からあとに行なってはならない
- ③ 御香典に新札を用いてはならない
- ④ 神棚封じをご遺族が行なってはならない
- ⑤ 棺に生きている方の写真を入れてはならない
- ⑥ 友引にご葬儀を行なってはならない
お坊さんはお肉を食べないのはなぜですか?
今でも精進料理をいただけるお寺が残っているように、肉を食べることはタブーとされてきました。 由来は、先ほどの五戒の中で、生き物を殺してはならないという不殺生戒があるためです。 こうした理由で、お坊さんは動物の肉を食べられませんでした。そもそも精進料理とは、修行をしている僧侶のための食事のことを指します。 大きな特徴としては、二点。 まず、仏教では「動物の殺生はダメ」という規範があるので、肉や魚を使いません。 にんにく、ねぎなどの植物を使用しないのは、煩悩(特に性欲)を刺激するせいだと言われています。
仏教徒はにんにくを食べてはいけないのですか?
また厳格な仏教徒には、 臭いが強く修行の妨げになるとの理由から、五葷(ごくん:ニンニク、 ニラ、ラッキョウ、玉ねぎ、アサツキ)を食べることが禁じられる。
特に牛は神聖な動物とされ、食べることは禁忌とされており、豚は不浄な動物とみなされ基本的に食べることはありません。 臭いが強く、修行の妨げになるとの理由から、五葷(ごくん:ニンニク、ニラ、ラッキョウ、玉ねぎ、アサツキ)も避けられています。
仏教のルールは?
一般的な仏教徒の戒律として五戒というものがあります。 「不殺生戒(生きものを殺さない)」「不偸盗戒(盗まない)」「不邪淫戒(よこしまな性行為を行わない)」「不妄語戒(うそをつかない)」「不飲酒戒(酒をのまない)」というものです。 また、200を超える戒律を設けている宗派もあります。 合掌にはどんな意味があるのですか?不殺生戒(ふせっしょうかい)・不偸盗戒(ふちゅうとうかい)・不邪淫戒(ふじゃいんかい)・不妄語戒(ふもうごかい) ・不飲酒戒(ふおんじゅかい)の仏教徒が守るべき基本となる5つの戒めのこと。中国や朝鮮半島でも、仏教の僧侶は肉や魚を食用にすることを禁じられていたが、日本では一般の民衆も肉食をしないようになったのである。 また、仏教だけではなく、神道においても動物の肉を食べることは「けがれ」とみなされるようになった。 民衆に食用が禁じられたのは哺乳類の肉で、魚介類は対象外であった。
簡単に言うなら、仏教とは自分の欲望と向き合うための教え。 欲望が刺激されたら修行の邪魔になるため、肉や五葷を避けるのです。 すなわち、精進料理とは自分の煩悩と向き合うための修行の一つ。 「野菜たっぷりの健康食」ではなく、あくまで精進するための料理なのです。
亡くなって肉を食べないのはなぜですか?もともとは、四十九日の忌明けの際に食べる料理のことを精進落としと呼んでいました。 仏教の教えでは、亡くなった後の四十九日目に故人が浄土に行くとされています。 故人が浄土に行けるように、故人の家族は四十九日までの間は魚や肉を食べずに、精進料理を食べるというのが一般的な習わしでした。
ネギを食べられない宗教は?厳格なヒンドゥー教徒は、五葷(ごくん)と呼ばれるネギ科の植物も食べません。
ニラは宗教と関係がありますか?
ニラはユリ科の多年草で、主に葉を食用とします。 春に向けて美味しく育つ野菜で、葉のあとには白く愛らしい花が咲きます。 このニラという植物、仏教や道教では食べるのを避ける食材だということ、ご存知ですか? これは五辛といって、辛みや臭いの強い5種の植物を避ける習わしによるものです。
精進料理と普通の料理との大きな違いは、肉や魚が使われないというところにあります。 お坊さんには戒律(かいりつ)という守るべき決まりがあります。 そこには、殺してはいけないという決まりがあるために、お坊さんは修行(しゅぎょう)中、肉や魚を使わずに、野菜や穀物(こくもつ)を中心とした食生活を送ります。在家には性交は禁止していません。 仏教では性交は、子孫を作って育て上げる大変尊い、責任重大な行為だと理解するのです。 性を遊びにして「自分が落ちる落とし穴を自分で掘る」ことをしません。仏教の食事といえば精進料理が一般的です。 精進料理とは、野菜や豆類など植物性の食材を使用して作る料理のことで、肉・魚・卵などは使われません。 このことからもわかるように、仏教では基本的に肉食が禁止されています。 また、野菜の中でも香りの強い五葷(ごくん)と呼ばれる食材は使いません。